暴力教室 (1976)

暴力教師と言われながらも澱んだ既成社会に挑戦する新進教師と非行少年たちの葛藤を描く。脚本は神波史男と奥山貞行と福湯通夫、監督は脚本も執筆している岡本明久、撮影は中島芳男がそれぞれ担当。

監督:岡本明久
出演:松田優作、舘ひろし、南条弘二、山本由香里、安西マリア、室田日出夫、佐藤蛾次郎、丹波哲郎、名和宏

暴力教室 (1976)のストーリー

一流大学への受験合格率の高さを誇る私立高校に、一人の新進教師・溝口(松田優作)が転任して来た。だが、彼を待ち受けていたのは、優秀な生徒たちではなく、喜多条(舘ひろし)をリーダーとする学校の管理体制に激しく牙をむく落ちこぼれの非行少年の一群だった。数日後、授業をなまけた喜多条に腹をすえかねた溝口は鉄拳を浴びせた。翌日、喜多条たちは、学校を休み、シンナー遊び、セックスにふけった。その中に学校の理事長の娘ますみ(結城なほ子)がいたことが学校側に知れ、校長はもみ消しをはかるために溝口を利用した。喜多条たちのたむろする喫茶店へ乗り込み、大乱闘となった溝口は、一時謹慎させられることになった。

不良群の勢力が一時衰退した時をねらって学校側は、生徒会長の新田(南条弘二)を利用して体育会を動員させ、両者を対決させるようにしむけた。そんなある日、学校の移転問題に絡んだ汚職事件が発覚し、女教師の花房(安西マリア)は徹底追求していくために立ち上がるが、他の教師は首になるのを恐れて沈黙を続けた。花房の行動を知った校長は、彼女の口を封じるために新田たちのグループに、溝口家を訪ねて溝口の妹・淳子(山本由香里)に送られて帰る途中の花房を淳子ともども強姦させた。このことを苦にした淳子は自殺した。溝口は妹の死が喜多条たちの仕業と勘違いしたが、花房、喜多条の話から、学校側が仕組んだ罠であることを知った。そして彼らの汚ないやり口に怒った溝口、喜多条たちは、暴力をもって学校側に迫っていくのだった。

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